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Jesus

ハッピーエンドで終わらないのがクロフェ+アルフの
最高の終わり方だと思います

07

05

22:12

ケイン

毎度クロノが酷い目にあうのも可哀想なので、今度別のオチにしようかなと思っております。
また宜しくお願い致します。

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20:25

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クロフェSS13

新作です。
クロノとフェイトの年齢はあえて設定していません。
14歳と9歳かもしれないし、20歳と15歳かもしれない。

続きからどぞー。

 梅雨は嫌いだ──というのはアルフの愚痴である。
 酷い湿気。身体に纏わりつく不快感。飽きる事無く降る雨。乾かない洗濯物。
 なるほど、話を聞いているだけでも嫌な気分にさせられる。
 もっとも、梅雨は短い。気象状況にもよるが、一ヶ月も続かない。
 だから、その時期に海鳴のマンションに戻らなければいい話だった。
 幸いにも抱えた仕事は山のようにある。
 そうした事情もあって、クロノは梅雨を体験した事が少なかったのだが──。

「蒸し暑い」

 休みを家で過ごそうとした結果がこれである。
 雨が降っていなかった事が良かったのか悪かったのか分からないが、マンションの部屋の中は不快指数が急上昇だ。エアコンを作れば凌げるが、一歩外に出ればこの蒸し暑さだ。
 こんな時に買い物に行かされるなんて。ついていない。

「アルフめ」

 どんよりと顔を曇らせながら、クロノは口をへの字に曲げる。頭の中では、ハラオウン家の使い魔がにししと笑っていた。
 蒸し暑いので汗をかく。
 汗をかけば喉が渇く。
 喉が渇けば水分が必要になる。
 できれば甘いジュースがいい。
 ついでにアイスがあれば素晴らしい。

「その発想はいい。いいが」

 ジュースどころか、ミネラルウォーターもお茶も無く、ましてやアイスも無い。そんな無い無いだらけのハラオウン家の冷蔵庫を前に、アルフはクロノに勝負を持ちかけた。
 即ち、負けた方が近くのコンビニに涼を取る為の諸々を買いに行く。
 勝負はじゃんけん。なるほど、運しか絡まない平等なものだ。
 その結果がこれである。クロノはジュースやアイスが詰まったビニール袋を揺らしながら、ダラダラとした歩調でマンションを目指している。

「そもそも僕はジュースもアイスも要らないぞ」

 アイスコーヒーがあれば良かったのに。何故あんな勝負を受けてしまったのか。
 そのアイスコーヒーも無く、この蒸し暑い中で買いに出るのが億劫だった──という怠惰な理由が原因なのだが。
 マンションが見えてきた。早くエアコンの風を満喫したいと考えていると。

「クロノ?」
「ああ、おかえりフェイト」

 エントランスホールで学校から帰ってきた義妹と鉢合わせした。

「お買い物?」
「ああ。アルフとじゃんけんで負けて、お使いをさせられた」
「ご苦労様です。今日のお夕飯を買ってきたの?」
「いや、アイスやジュースだ。夕食の材料はあって、この手の類が無かったんだ」
「そういうの、アルフが真っ先に食べちゃうもんね。でも、クロノは甘いの苦手だよね?」
「そうだ。だから僕としてはアイスコーヒーだけで良かった」
「ご愁傷様」

 くすくすと笑う義妹。そんな彼女はアルフと同じく甘いものに眼が無い。そこは歳相応の女子で、なのは達と美味しいスイーツの話をしているのをよく耳にする。

「そんなに甘いものがいいのか?」
「うん。むしろ、クロノはどうしてあんなに美味しいものが駄目なの?」
「……予想はつかないか?」

 義兄から胡乱な眼を向けられたフェイトは、細い顎に指を添えて黙考。
 やがて思い当たる節があったのか、ああ、と納得した様子で苦笑いを浮かべた。

「母さんだね」
「こっちの世界の知識を間違って仕入れた結果、それが板について今に至る、だ。まったく、糖尿病まっしぐらだぞ、あれじゃ」
「そろそろ止めないと駄目?」
「ああ。レティ提督からもガツンと言ってもらわないと」

 義兄妹の意見が固まったところで、部屋に着く。
 だが、玄関扉には鍵がかかっていた。開けて中に入ると、アルフの靴が無くなっていた。

「人に買い物させておいてどこに行ったんだ、あいつは」
「さぁ、どこだろうね」

 いくら散歩好きのアルフでも、こんな蒸し暑い中に進んで散歩には出ないだろう。これならアルフが買い物に行くべきだった。
 クロノは買ってきたものを冷蔵庫に入れて、アイスコーヒーを嚥下する。
 コンビニで売っている安いものだが、なかなかどうして、悪くない。

「私にもちょうだい」

 フェイトがにこにことコップを差し出してくる。

「その前に着替えなさい。こぼれたら染みになる」
「大丈夫」
「……それと、これは無糖だから苦いぞ?」
「大丈夫」

 根拠の無い自信である。
 背伸びしたい年頃なのか。だとすれば歳相応で可愛いのだが。
 クロノはアイスコーヒーをフェイトのコップに注ぐ。
 黒いそれに、フェイトは口をつけて。

「にがい」
「君にはまだ早い」
「……クロノ、大人ぶってる」
「少なくとも君より五歳は大人だ」

 フェイトの額を小突いて、クロノはソファに腰掛ける。
 すると、コーヒーを何とか飲み干したフェイトが、アイスを持って隣に座った。
 肩口が触れ合うどころか、密着するくらいの距離で。

「フェイト。暑い」
「だから、はい、アイス」
「少し離れてくれ。それから着替えなさい」
「これ食べ終わったら着替えるから。ね?」

 フェイトにしては、ちょっと強引だった。
 そう思えば、そんなワガママを言う義妹がいつも以上に可愛らしく感じられた。
 クロノの返事を待たずに、フェイトはアイスを咥える。
 練乳入りのミルク味のアイスキャンディーは、ふっくらと健康的な唇に挟まれ、舐められる。
 フェイトは横髪をそっとかきあげて、耳の後ろに引っ掛けた。
 その所作が妙に艶かしくて。無邪気な女子だったはずなのに、どこか蠱惑的に見えた。
 頬が熱い。フェイトが密着している所為ではない。身体の底から温度が上がっていた。
 肩を通して心臓が跳ね上がる音がフェイトに聞こえないだろうか──そんな事を心配していると、フェイトがはい、とアイスを差し出してきた。
 彼女の唾液で妖しく光る、それを。

「はい、くろの」
「僕は甘いものが苦手だと」
「甘さ控えめだよ?」
「練乳入ってるアイスのどこが甘さ控えめなんだ?」
「その練乳は私が舐めちゃったから」

 フェイとがぺろりと唇を舐める。舌に残っていた白濁色の液体が桜色の唇に広がった。
 それが言い知れぬ感覚となってクロノの頭の裏をブン殴る。

「たべて、くろの」
「……一口だけだ、ぞ?」

 慎重に、それこそ毒見でもするような覚悟の下、クロノはアイスキャンディーを口にする。噛もうとすると、まだ少し硬かったので、何度も舐めた。
 フェイトの唾液を舐めているようで、何とも言えない罪悪感に駆られた。
 柔らかくなったので、噛み切る。しゃくしゃくと冷たく、甘い食感が口の中に広がった。
 そう、冷たい。冷たいはずなのに、熱を持った身体は冷えてくれない。
 フェイトは満足したように眼を細めて笑う。はじめて見る種の笑顔。
 そう──女の笑み。

「じゃ、こんどはわたしね」

 あーん、とフェイトはクロノが食べたアイスを口に咥える。
 舐めて、舐めて、舐めて。
 とろとろに溶かして。
 口と下を白く汚しながら。
 フェイトはクロノの味のするアイスを満喫して。
 その熱を帯びた眼でクロノを見つめて。
 身を乗り出して、彼の上に乗って、そして──。

「フェイトー。もう三十分経ったよー。これ以上は暑くて無理だわ。つかどうしていきなり家出ててくれって──」

 げんなりとしたアルフがリビングに現れて、ソファの上で絡み合う義兄妹を前に停止した……。


 こういう終わり方が懐かしい。

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Author:ケイン
ゲーム会社勤務のシナリオライター。
趣味はサバゲー。

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